かんごし父ちゃんのナース駆け込み寺!

このブログは認定看護師として集中治療室で勤務するかんごし父ちゃんが、困ったナースや看護学生が気軽に学べる内容の情報や2児のパパとして育児に奮闘する日記をゆる〜く描いたブログです。

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看護におけるミニドクターへのアンチテーゼ

皆様こんにちこんばんは!

 

今日はICUセッティングの前に看護業界によくあるミニドクターへのアンチテーゼについて語っていきたいと思います。

よくある構造としては、集中治療室で医学的知識を勉強して臨床で活用していると、ベテラン層のお姉さまから「ミニドクター」と揶揄されることです。

このようなアンチテーゼは昔よりは無くなっているとは思いますが、現在も存在していると思います。

 

ということで、今日は自分なりの考えをお話ししていきます!

中年看護師の独り言なので、、、

特に興味のない方はスルーしてもらって全然良いです^^;

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それではいきましょう!

<今日の内容>

 

臨床での体験談

と〜ちゃんがICUに異動して2年くらい経過した頃は、人工呼吸器とか心臓外科の術式や管理などクリティカルケア の勉強が楽しくて、臨床でも医師や認定看護師の方に質問しまくったり、看護師のカンファレンスでも病態変化やそれに対する看護計画などをお話していました。

ある日、日に日に酸素化が悪化している呼吸不全の患者さんを受け持っている時に、酸素消費量が増えて、患者にはメリットがないと判断してルチンでやっている全身清拭をしないことにしました。

すると、とあるベテランナースから「あなたは看護師なのに清拭しないの?看護として清拭は大事だし、そんなことしてるとミニドクターって言われるよ?」的なことを言われたことがあります。

 

その時はとりあえず「すみません・・・」と返してピエンとなりましたw

 

でもこれってどうなんでしょう?

 

この発言の真相はお相手でないので分かりませんが、と〜ちゃんには看護=清潔ケアなのか?という疑問が生まれました。

 

と〜ちゃんの大事にしてるコト

集中治療室にいる患者さんというのは重症疾患に罹患している状態です。

特に、以前の記事でもお伝えしましたが、重症患者というのは看護ケアに痛みを感じているのは事実です。さらに、疾患そのものの痛み(インフルエンザの時に体がだるい痛いなどの感じ)もあります。

 

nurse-daddy.hatenablog.com

 

そうです。心も体もシンドイ状況です。

その時に、何も考えずにルチンで清拭したりするのって間違ってると思います。

患者さんが辛いだけでなく、酸素消費量が増えて呼吸状態には悪影響を及ぼす可能性があります。そして交感神経が賦活化することで、全身の炎症が悪化する恐れだってあります。

 

看護師って資格を持ったプロです。

 

とりあえず清拭するのは練習すれば誰でもできるわけです。

 

だけれども、この患者さんに清拭して良いものか?ということをアセスメントして判断するのが看護師の役割だと思っています。そして専門性なんだと考えています。

 

ちょっと行き過ぎもアカン?!

ミニドクターと言われてしまったと〜ちゃんですが、もう1つ思うことがあります。

医師になんでもかんでも上からドゥーン!と物申しまくる看護師もいます。

具体的には「この薬剤は間違ってる!なんでこの薬なの?!」みたいな感じです。

これはミニドクター云々ということではないかもしれませんが、これはアカンと思っています。

確かに、物申す看護師が正解な時もあります。

 

ただ、現代の医療はチーム医療です。

 

看護師もプロとして、冷静に医師と理論的に対話する必要があります。

やっぱり、話の軸としては患者さんを中心に据えて話すことが大事です。

「この患者さんにとってはこういう理由でこっちの薬がいいかな?」とかです。

 

医師と対立するのは患者さんにとって良くありません。

 

患者さんのためにベストな医療の意思決定がなされるよう、看護師も医師の考え方や理由をしっかりと理解してコミュニケーションを行なっていくことが大事だと思います。

 

看護師に医学的知識は不要?

結論からいうと、と〜ちゃんは絶対的に必要だと思います。

 

異常に気がづくにも看護師の知識が問われますし、合併症を予防するためにも看護師の医学的知識が重要なのは明白です。

そして何より患者さんへの苦痛を最小限に抑えることは、中長期的なQOLにもつながってきます。(PICSへの介入)

 

あとは、医療安全上としても重要です。

 

例えば薬剤の投与なども、薬理の知識があれば最終投与者としてミスに気がつける可能性もあります。

何かミスがあった場合に損失を受けるのは患者さんです。

 

 

全ての医療従事者は患者さんのために働いています。

全ての職種の目線は患者さんに向いているはずなので、その共通項は医学的な知見です。

 

ただし、清潔ケアも重要だと思っています。

と〜ちゃんも洗髪が好きで良くやっています。

重要なことは患者さんのニーズがあることが前提で、それに対して実施することで患者さんへの害がないということを判断することが看護の役割だと考えます。

 

患者さんのニーズが充足されれば、看護師のモチベーションが上がって、それが相乗効果を産むことにもリンクすると思います。

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ということで、今日はダラダラと話す回になりましたが、、現場からは以上でーす!

 

歯磨いて寝ろよ!

by看護師と〜ちゃん