BIPAPの罪・・
皆様こんにちこんばんは!
最近忙しくさせていただいておりまして・・投稿のペースが落ちております^^;
ゆるゆると続けて参ります!
先日は一般病棟に出向いて30分程度の勉強会。
比較的ベテランの方も参加していただけました。
20分程度、スタッフとのお話や経験を聞きながら解説。
その後、BVMの経験がない方が多かったので実際にシミュレーターでBVM換気を体験。
なかなか反応が良かったので安心しました^^
本日のお話はBIPAP(バイパップ)の罪という題材ですw
と言いますのも、バイパップってNPPVでも通常の人工呼吸器でも出てくるんです。
そして、各社メーカーによって名前が若干違う。
ということで紛らわしい、そしてよく分からないBIPAPについてお話ししていこうと思います!
<本日の内容>
BIPAPとCPAP
CPAPについては以前お話ししました。
言葉の意味ですが
CPAP:持続的気道内陽圧
BIPAP:二相性陽圧換気
です。
CPAPは簡単にいうと一定の圧をずーっとかけているモードです。
「持続的」というのは、吸気時も呼気時どちらもという意味です。
さて、BIPAPの言葉にある「二相」というのは、吸気と呼気のことです。
あれ??
だとするとCPAPとおんなじじゃん!と思った方もいると思います。
BIPAPとCPAPの違いは
吸気時と呼気時にかける圧の強さが違うことです。
具体的には・・
例えば、吸気時の圧を20cmH2O(秒数を設定)、呼気時の圧(PEEP)を5cmH20と設定します。
イメージ的には、高い相(吸気)のCPAP・低い相(呼気/PEEP)のCPAPと考えると良いかもしれません。
グラフィックを見てみましょう。
こんなイメージです。
高い圧と低い圧を繰り返すことで、自然と呼吸が出来上がるわけです。
あとは、弁の動きに違いがあります。
人工呼吸器には2つの弁があります。
吸気時には呼気時の弁が閉じる。
ということを説明しました。
BIPAPの利点としては、吸気相も呼気相のどちらでも自由に呼吸ができるということです。
もう意味がわかりませんよねw
簡単にいうと、高い圧をかけている(送気)時でも、患者さんが息を吐こうと思えば呼気弁を開いて息を吐ける仕組みになっています。
なので、ガスを送られている状況でも、患者さんは楽に呼吸ができるというのが売りのようです。
ただし、BIPAPと言っても実はSIMVだったりA/Cだったりします。
SIMV・A/Cが分からない方は下記の記事を参照してください。
ドレーゲルの分類
と〜ちゃんの施設ではドレーゲルというドイツのメーカーの人工呼吸器を使用しています。
ドレーゲルでは・・
実はこんな感じで分類されます。
ちなみにドレーゲルではPS(プレッシャーサポート)はASBと表記されます。
結局のところ、人工呼吸器のモーはA/C・SIMV・CPAPが基本のモードになるというわけです^^
まとめ
BIPAPは患者さんが高い・低い吸気圧をかけていても自由に呼吸ができるモードです。
ただ、実際には基本のモードに置き換えられます。
人工呼吸器はモードの選択よりも、患者さんの病態に合わせて設定にこだわるほうが安楽な呼吸を提供することができると思います。
特に、呼気に関しては直接設定することはできません。
換気回数や吸気時間を調整しながら呼気の時間を間接的に調整します。
(吸気時間を短くすれば呼気時間は延長します。)
人工呼吸器を受ける上で、比較的覚醒した状態では押されることよりも
自由に吐けないことの方が辛いです。
だからこそ細かな設定の調整が必要です♪
では歯磨いて寝ろよ!
by看護師と〜ちゃん